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記事一覧

二学期スタート

二学期の始業式。当分母の車で送迎してもらっての登校。偶然車を降りた先に、音楽を聴きながら歩く春樹が見えた。「おはよ!ハルくん。」春樹の腕をポンと叩く。「おはよっ。」春樹はイヤホンを外した。「…リュックしてくれてるんだ?」制鞄以外のサブは特に決まりはない。「うん、気に入ってる。ありがとう。」ちらりと腕を見たけれど、お揃いの時計はしていない様子。「あ…時計は美咲が気にするかと思って…。俺はいいんだけど。...

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予期せぬ贈り物

私の体調は、とても落ち着いていて夏休み最後の検診ではようやく登校の許可が下りた。「帰りにランチして、せっかくだしちょっと買い物でもして行こうか?」母に誘われてデパートへ。「明日、ハルくんのお誕生会するから美咲もそのつもりでね。」「な、なんで急に??」「急でもないわよ。ちゃんとハルくんにも伝えてあるから。」「知らなかったの私だけ?プレゼントとか用意してないよ?」「だったら今買えばいいじゃない、ねっ?...

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夏の思い出

昼間はあんなに暑いのに、山風が心地いい。私たちの他にほとんど人はいない。「あのベンチに座って見よっか。」「うん。」ブランコに近いベンチ。なんだか公園の遊具が小さくなったよに感じる。「懐かしいな、ここ。」「そうだね。いつも一緒に遊んでたもんね?」「楽しかったよな?」「ほら見て!上がった!!」花火が綺麗に咲いて遅れて低い音が響いて来る。座っていた所から立ち上がり傾斜の手前までいくと、春樹も隣に並んだ。...

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真夏の花火

退院してからも、外出は病院へ行くことぐらい。帰りに寄る本屋で大量に本を買い込み読みふける。楽しみと言ったらこんなことぐらいの毎日に春樹は私の闘病生活を間違いなく明るくしてくれていた。「はいコピー」定期的に届けてくれるノートのコピー。遅れている勉強も、春樹がフォローしてくれているお陰で、何とかカバー出来ている。「今日さ、△花火大会だろ?」「うん、知ってる。…行けないけど。」「ちょっと見るには遠いけど、...

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夢の中

今年の部活の合宿は当然不参加。先生との肝試し、懐かしい思い出が蘇る。あれから1年も経ったんだ…。「ただいまー!美咲、元気してた?」夕方。合宿から帰宅した春樹が、早速家にやって来た。退院してからも相変わらずよく会いに来る。「元気だけど何しに来たの??」「別に用はない」お決まりの文句を言い合った後春樹は遠慮なく床に寝転がった。「疲れてるんじゃないの?」「…いやー、ほんと、疲れた…。ヤバい…。」「だったら自...

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